皮膚移植を伴う反転法術後15日目-PAI-

今日もまた一人、帰国する方がいらっしゃいます。

今月9日に、PAIのブリン先生執刀による、両太腿鼠蹊部からの皮膚移植を伴う、反転法による性別適合手術を終えたMさん。
術後15日目の今日、最後の術後診察を受けて、夜の便で帰国します。

今月は、PAIでのブリン先生によるMTFさんの反転法による手術の3名の方を、サポートさせて頂きました。
僕はこの方々とは反対のFTMであり、例えば、術後どれだけ痛むのか等は、身をもって感じたことはありませんが、身近で見させて頂き、常々感じることは、自身が臨んだ外観に近づける嬉しさ同様、今までとは違う身体になることへの、また、今まで負ったこともないような傷を負うことへの、そのような傷を負った後どうなるか等々、様々な不安が多いということを感じます。

正直に言うと、PAIは、また同様に、PAIの医師であるスティン先生やブリン先生の存在は、日本の方々には、ほぼ名前が行き渡っていません。
なのに何故この3名をはじめ、その他複数名の方が、PAIを選択されたかと言うと、《現在》のPAIの手術に対する姿勢と、先生方のお人柄でした。
どこにでも、誰にでも言えることですが、過去には良くない評判もあったことは否めない事実かもしれません。
しかしPAIは、院長のプリーチャー先生が、その原因をしっかり受け止めて、ご自身の元で務められるお二人の医師には、絶対に無理のない、より安全な、患者のための手術をさせるようになり今があります。
そして何よりも、頼ろうとする日本人が少ない、日本人のコミュニティの中で全く無名なPAIのエージェントを僕が務めるかと言うと、
1:執刀医が明確であること
2:全身麻酔での大掛かりな手術は、一人の医師は、1日に一件しか受け付けないという、正にその日は、その患者のためのみの手術をして下さること
3:患者の希望に耳を傾けてくれるが、できることはできる、できないことはできない、そしてできない場合は何故できないのか、その方法は何故この患者に向いていないのか等、しっかり説明をして下さる
4:手術前のカウンセリング時、一人の患者にしっかり時間を費やしてくれる
5:術後の肝心要の処置や手当ては、執刀医が行なってくれる

僕自身、この仕事に従事し始めて、10年と言う年月が経ちます。
老舗のアテンド会社様には、まだまだ足元にも及ばない点は多々あるでしょうが。
この10年、色々ありながらも、自分なりに、タイでの手術はどうあるべきなのか等知りたく、学んできた次第です。
どれだけ学ぼうが、どれだけ観察しようが、医師でもなく看護婦でもなく、たかだかアテンド会社の人間にしか過ぎませんが、だからこそ、特に上記に挙げた3番については、少なくとも僕は、とても大切なことと思います。
いずれの性別適合手術も、今現在自分の身体にある物を摘出もしくは切除する、または、自分の身体にある部位を用いて、新たな身体の部位を形成します。
要するに、《限界》があることは否めないという事実。
限界を超えるということは、無茶があるということ。
要するに、限りある自分の身体に限界を起たすような手術になってしまうことは、避けなければならない、少なくとも僕はこう思います。

MTFさんの場合、男性ホルモンの影響を少しでも早く断ち切りたいという一心で、性別適合手術前に、まずは睾丸を摘出される方が、決して少なくないと思います。
この手術をご検討されている方は周知の通りで、僕如きが今更述べるのもおこがましいかもしれませんが、反転法のよる方法で、女性器の外観、そして膣を形成するためには、十分な陰茎の長さと、広い面積を持つ睾丸の皮膚が必要です。
これらが十分でない場合、性行為が可能な深さを持った膣の形成は不可能であり、足りない皮膚を補うために、下腹部から、または太腿鼠径部からの皮膚移植を必要とし、それぞれの部位に、決して小さくはない、短くもない手術痕を負わざるを得ません。
こう言った手術痕を負いたくない場合は、腸を使う手段もありますが。
また、例え、睾丸摘出をしておらず、素材が十分だったとしても、膣を形成する部位が、基本的な形状より劣る場合、要するに、膣の入り口から前立腺のやや手前までの深さが浅めな場合は、その深さに見合った奥行きの膣のしかなりません。
そして、恥骨下角が狭めな場合、無茶な膣の形成の仕方をしたしまうと、腸との間の壁が非常に薄く、何らかの影響で穴が空き、貫通してしまうリスクが伴います。
挙げればキリがありませんが、一人一人と言っても過言ではないくらい、皆さん身体の特徴が異なります。
この身体の特徴が原因で、友達と同じようにはいかないこと、100%《希望通り》にはいかないので、何故自分の希望通りにはならないのか、手術前によくよく知り、それでも受けたいか受けたくないか選択することが大切だということを、今一度、しっかりご理解頂きたく願います。
またもし、体格や骨格において、何か事情がある方や、過去に事故等に遭われた経験がある方は、事前にそういう内容も添えて相談を下されば、より納得のできる、より自身の身体の状態を知った上で、手術に臨む前から、ベストな検討が進められるかと思います。

久しぶりに、性別適合手術の《現在》について書きましたが、上記内容を疑うのであれば、信頼おける方に相談をし、ご自身がご納得できる手術を終えられるようにして頂ければいいこと。
ただ一つ申し上げたく、、、
上記内容についてどう感じるかは人それぞれであり、抱かれる様々な皆さんの想いに、正解も何もありませんが、先にも申し上げました通り、個々に身体の特徴は違います。
異なるものに何かを手掛ける結果は、多からず少なからず、違いが生じるものですから、今後こう言った大手術を考えていらっしゃる方々におかれましては、一つの知識として、参考にして頂ければ幸いです。

最後に。。。
有り難いことに、術後診察の結果も問題なく、《非常に良かった》と、感想を下さったMさんとの記念写真。

お世話になった看護婦さん達。

いつも優しくもてなしてくれた、スタッフのジェシー。

途中、処方された薬のアレルギーで、湿疹が体中に生じたこともありましたが、付き添って来てくれて、迅速な報告をくれたみやのおかげと、確かな診断と事実を下さったブリン先生のおかげと、いつも温かく親身に対応して下さった看護婦さん達とスタッフの皆さんのおかげで、そう言った症状も治り、Mさんは今晩帰国します。

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