ホルモン投与20年目の本音

Mさんが電話中の間、病室を出て、ホルモン投与を受けました。

約2ヶ月後には41歳になる僕。
ホルモン投与を初めて受けたのはぁぁぁ…
21歳でした。

こうして振り返ると、痛感する時の過ぎ行く早さ。

自分自身が、将来こんな仕事に携わることになるなんて、それどころか、タイでこんな手術を受けることになるとも、当時は、これっぽっちも思ったこともなく、ホルモン投与に関して役立つ記録は、何一つありません。
ただ、子宮卵巣を摘出してからこの10年間は、3週間に1回250mlを打つペースを、だいたい保てています。

これを元に、単純計算すると、1年間は52週間あるから…
52週間÷3=17.3333…..っていうことで、1年間に17回ホルモン投与を受けていることになり、この10年間そのペースを保っているから、17回×10年間=170回のホルモン投与を受けていることになります。
更に遡って子宮卵巣摘出するまでも10年間投与を続けているので…
単純に計算しても、通算300回を超える投与を、そう、薬を今まで投与し続けている計算になります。

何がきっかけで、このホルモン剤を投与することになるか、しようと思うか、またそのキッカケ等は、様々かと思います。
そう、様々で、どれが正しくてどれが間違いだなんて、現代は特に言い難い風潮もありますが、ただ一つ、理由やキッカケは様々で違えど、ホルモン剤という薬品を投与するということには、違いはありません。

『性同一性障害』『性別違和』『性別適合手術』『LGBT』、こう言った言葉が、日本でも広く知られるようになり、カミングアウトしやすくなったような環境に感じられ(少なくとも僕は、無駄にただ知名度が上がっただけで、広く浅くしか浸透していないのが現実だと思ってますし、また無駄に、理解しきれるはずもない表面上だけの理解者を、これ以上増やすこともどうかと思っています)、【自分もそうだ】と、診断書を取得して、ホルモン投与を開始したり、手術に臨む方が、年々増している傾向にあると思いますが、ホルモン剤一つとっても言えることですが、【男性ホルモン剤=男性の元】だとは、絶対に思わないで下さい。
これを打ち続けることにより、男性になる訳ではありません。
そして、【性別適合手術を受ける=望みの性になること】でもないということを、しっかり踏まえるべきです。
適合手術とは言えど、手術が望む性別に適合させてくれるのではなく、適合させられるかどうかは、自分の意識次第なのが、現実と言っても、過言ではないと、少なくとも僕は、そう思ってます。
また、精神科医のカウンセリングを受けて診断書を取得する意義を、今一度自身に問いかけることも必要では…
ホルモン投与を開始したい一心で、手術を受けたい一心で、戸籍上の性別を変更したい一心で、このカウンセリングを受診することは、その一心が、決して下りるべき診断とならない結果に繋がり、その診断書は、一時凌ぎの紙切れでしかない無意味なものになる可能性もあるということを、重く受け止めなければならない現実であるとも思います。

今は、男性や女性と性別に拘ることが、恰もタブーかのように言われることもあり、性別に拘ること自体、馬鹿げていると思う方も、事実多数いるかと思います。
だったら、はっきり言って、何も意地を張り見栄を張り、こんな馬鹿げた治療にもならない【治療】なんかする必要は全くないのでは?
戸籍上の性別をも変更できるという特例法も、全く有り難みも薄れているのでは?
表には、そうそう出てくる話じゃないかもしれませんが、《やっぱり違う》と、ホルモン投与を中断し、後悔している人も事実いることを、ご存知ですか?
知っていたとしても、自分はそうならないと、他人事でしかないかもしれません。
性別適合手術を受けた後、元の身体に戻りたいと、嘆いている方がいることも、ご存知ですか?
同じく、自分は絶対後悔なんかしない、寧ろ、望まない性別で生まれてきたことが後悔だと、こう親を攻めますか?
手術をして、戸籍上の性別さえ変えてしまえば、残りの人生悩みはない。。。?
残念ながら、【こんなはずじゃなかった】と、良かれと思い受けたホルモン投与や手術を、後悔せざるを得ない結果になっている方がいることは、ご存知ですか?

正直に言って、あまりにも、格好のいい表現、都合のいい表現、薄っぺらい言葉、間違った知識、勝手な判断、こんな中身のないことばかりが蔓延しているように感じてなりません。

話を自分のことに戻します。
こんな長年、ホルモン投与を続けてきても、全身麻酔での手術を3回受けてきても、幸い僕自身は、こうして問題なく、日々の生活を営めています。
これは偏に、こんな健康な身体に産んでくれたお母さんのおかげ、そして、健康に生きてる元となる食事を惜しまず食べさせてくれた家族のおかげ、また、百歩も千歩も譲って、僕側についてくれて、両親に自分の意志を伝えてくれた妹のおかげ…

僕は、広く多くに好かれることは、全然望みません。
限られた人にだけでも、好かれ、大事にしてもらい、また頼ってもらい、有り難い、より深い有意義な人間関係を、これからも確実に築き、それらを大事にしていきたいと、こう思ってます。

 

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